
乾癬の治療や体質改善において食事というのは大きなウェイトを占めてきます。
薬を使用してひとまず症状が治まったとしても、乾癬が再発するというのは非常に多いケースです。
しっかりと食事や生活習慣から見直さなければ、薬の副作用との悪化サイクルに苦しむことになってしまうかもしれません。
医食同源というのは乾癬だけではないですけどね。食べ物は健康において根源となるものでしょう。
目次
乾癬の食事治療法
乾癬だけではなく、完治が難しい生活習慣病などでも食事による治療を用いることは多いです。
食事は治療だけではなく、予防や症状コントロールの基本となる最も重要な要素のひとつですね。
基本的には食べ過ぎを防ぎ、乾癬のそれぞれの症状にとって良くないものを抑えていくことになりますが、乾癬は原因や悪化因子の特定が難しいのがネックとなってきます。
ただ、食べる量に関しては減らすことをおすすめします。腹8分目は健康の基本と言われていますが、乾癬に関しては腹6分目でもいいぐらいではないでしょうか。
乾癬にいい食べ物と悪い食べ物
重要なのは乾癬にいい食べ物と悪い食べ物はなんなのかということですね。
これは個人差もありますが、糖質を制限するということが基本になります。
太った人ほど乾癬は悪化しやすく、ダイエットをすることで乾癬の症状を抑えることにも繋がると考えられています。
個人差の部分はそれぞれになってきますが、基本的には酸性の体にすることが好ましくないので、アルカリ性の食べ物を意識して摂るのがいいでしょう。
悪い食べ物は、一般的に悪いとされているものは控えてください。あとは、それぞれで合わない食材もあるはずなので、乾癬症状の傾向を見て良し悪しを判断していきましょう。
果物は非常に好ましい食材
果物や野菜は好まれる食べ物に属し、特に果物は全般的に栄養に優れ、非常におすすめです。
ただ、アレルギーには気を付けてください。
注意点としては、果物は食後に食べると消化不良を起こすので、食前に摂取するということです。
果物は消化に優れているので、食前に摂取することによりスムーズに消化されますが、食後に摂ると他の食材の後回しに消化されてしまうので消化不良となってしまい本来の良さが生かされません。
食前の果物は優先的に取るべき食材です。むしろ一食を果物に置き換えるのも良いとされています。
野菜もほぼ好ましい食べ物
野菜も好ましい食べ物ですが、乾癬症状がある方はナス科の野菜は合わない方もいらっしゃるようなので気を付けてください。
関連記事乾癬はナス科の野菜とアレルギーに注意あとは果物と同じように、アレルギーや合わないものは気を付けましょう。
これは乾癬症状の悪化具合で、何を食べたか意識してみると傾向がわかってくるでしょう。
肉・卵・乳製品は合うか合わないか
肉類は合うか合わないかが重要です。
タンパク質は体を形成するうえで重要な栄養素ですが、牛に悪化因子がある人もいれば、豚に対して反応がある人もいます。これは自分の症状の傾向をみることによって把握していくのが効果的でしょう。
卵や乳製品も同様で、アレルギーと同じような考え方をしていってください。
悪い食べ物は多い
乾癬にとって悪い食べ物は多いです。というか、普通の人にとっても悪い要素なのですが、乾癬患者にとってはより敏感に肌に出るという傾向ですね。
砂糖や脂肪分や精白された炭水化物などは代表的な悪化因子です。
砂糖や脂肪が体によくないのは想像に難しくないと思います。ゼロにするぐらいでもいいのではないでしょうか。
デザートや嗜好品には砂糖や脂肪分で構成されているものが多いのでできるだけ避けた方がいいです。
砂糖には依存性があるので食べるほど欲しくなりますが、砂糖断ちに慣れてしまえばないのが当たり前となりそこまで厳しいことではありません。
炭水化物はかなり少なくてもいいぐらいですが、摂取するなら精白されているものは避け、玄米や全粒粉小麦の方がいいでしょう。
グルテンは乾癬にもよくないとされ、グルテンフリーを取り入れるのもおすすめです。
基本的には、アルカリ性の食べ物を意識し、酸性の食べ物を避けるようにしてください。
サプリメントで栄養補助
栄養素の補助としてサプリメントでの摂取もいいでしょう。ただ、あくまでも補助です。
同じ栄養素だとしても、果物や野菜から取れるビタミンやミネラルなどの成分の質の方が優れています。
乾癬にはビタミンA、ビタミンD、ビタミンBが関係していると言われていて、ビタミン系サプリを摂るのもいいでしょう。
ビオチンやレシチンなどもおすすめです。
乾癬はビオチン欠乏症の傾向
ビオチン療法は乾癬治療では有名で、ビオチンは皮膚の炎症を防止する効果があるとされ、乾癬やアトピー患者は血液中のビオチン濃度を測ると著しく低い値を示すことが多いようです。
このため、ビオチンは摂取していきたいところでもあり、サプリ等でビオチンを補助するのは勧められますが、加熱していない卵白にはビオチンの吸収を妨害する働きがあるので気をつけてください。
また、ビオチン不足のビオチン欠乏症には、ビオチンの吸収を正常に戻すためにミヤリサンという整腸剤を一緒に取ることも勧められています。
レシチン
レシチンは大豆から作られ、細胞膜を形成する主成分です。腸の排泄力を高め、血流改善効果もあるとされています。
脂肪アレルギーが治ったという例もあり、酸性に偏った体質をアルカリ性に作用させる大豆レシチンはエドガーケイシーも毎日取ることを勧めています。
関連記事乾癬とレシチン食事療法のメリット
乾癬の治療だけではなく、食事に気をつけることで体調そのものも改善できるのはメリットのひとつです。
薬を使わないため、体への負担や副作用が少ないのもメリットですね。
おそらく炭水化物を減らすことになるので、食費としては多少は増えるかもしれませんが、食べるものを変えるだけなので病院での治療費と比べる多額の負担となるわけではありません。
食事療法のデメリット
食事療法のデメリットは、好きなものを食べられない、人付き合いに支障が出るといったところが挙げられます。
ただ、私の経験上、好きなものを食べられないストレスは最初だけで、それが習慣化するとさほど苦ではありません。
これは、甘いものや炭水化物は依存性があるために特に強い傾向ですね。依存性の期間を抜けると、甘いものや炭水化物は特に欲しなくなるので、今までいかに悪い食生活をしていたか実感できるはずです。
コミュニケーションに支障が出るのはまずいですが、そこまでストイックになる必要はないと思います。
外食も習慣化するのを避ければそこまで問題はないでしょう。
あとは、短期的な治療効果を望みにくいのもデメリットでしょうか。長期的な視野での体作りを考えていきましょう。
まとめ
食事での治療法というのは奥が深いですがシンプルなものだと思います。
自身の体に悪いものを取り除き、バランスのよい食事で栄養素を摂取することが重要で、これは乾癬だけではなく体質改善全体に及びます。
体に悪いものというものは一般的なものから、個人差があるものまで多岐に渡るので、自身の症状の傾向を掴んで悪化因子を把握していくことが大事です。
食べたものを記録を取るぐらいでもいいかもしれませんね。
また、食材だけではなく調理法などによっても、食材の栄養素が変わってくる面もあるので、こちらも意識していきましょう。
乾癬治療方法と完治への道はこちらでまとめていますので、合わせてぜひご参考ください。