
乾癬だけに限りませんが、グルテンによるアレルギーや害というものが知られてきていて、健康全般にも影響を及ぼす場合もあると考えられています。
グルテンフリーという言葉を聞いたことをある方も多いのではないでしょうか。グルテンを意識した食事や食材も注目を浴びていますね。
乾癬とグルテン
乾癬と食事は密接な関係があるとされていて、合わない食べ物を食べることによる内臓への悪影響が皮膚に出るとも考えられます。
そして、グルテンもその例外ではありません。
合わない人が食べるとアレルギーをも引き起こしてしまいますし、自己免疫疾患とも考えられる乾癬にとっては、グルテンは気を付けなければならない成分ひとつです。
グルテンとは
そもそもグルテンとはなんだということですが、小麦、大麦、ライ麦などの穀物類から生成されるタンパク質の一種です。
小麦が主成分のパンやパスタやうどんはグルテンが豊富ということになりますね。
グルテンには弾性があるので、一般的に好かれているもちもち感というのはグルテンによって生み出されています。
また、食品以外でも増粘剤として利用されることもあり、実は整髪料や歯磨き粉などにも使われていたりするんですね。
グルテンフリー
近頃、グルテンフリーという言葉を聞くようになったと思いませんか?
グルテンの持つ害やアレルギーがわかってきてから、グルテンを使わない料理というのが注目を浴びてきています。
代表的なグルテンフリー食品には、チョコレートやビールや全粒粉のパンなどがあり、ここ10数年でグルテンフリー市場はかなり拡大しています。健康志向の方を中心に注目され続けていますね。
グルテンアレルギー
グルテンの何が悪いのかというと、アレルギー反応があるということです。
これは小麦アレルギーとも重なりますが、必ずしも同じというわけではなく、グルテンに対して過剰反応が起きる人もいらっしゃるんですね。
グルテン過敏症ではグルテンに対する抗体が無い人もいらっしゃいますが、これは検査をすればわかります。
過敏症の症状としては小麦製品を食べると体が痒くなったりするので、比較的わかりやすい症状でもあるでしょう。
乾癬とグルテンの関係
乾癬は自己免疫疾患からくる皮膚病だとも考えていますので、グルテンとは無関係だとは思えません。
興味深いデータに、アルコールの中でも特にビールが乾癬の要因となるリスクが2.29倍と出た統計解析結果があります。
以前、乾癬とアルコールで触れたのですが、ビールが乾癬によくないのは、おそらく大麦によるグルテンが悪影響なのではないかと考えられています。
やはり、グルテンによる自己免疫疾患と乾癬は関係があるのではないでしょうか。
乾癬症状がグルテン除去食により改善したという例も報告されていますし、パンや麺類などの小麦製品を食べなくなってから患部の痒みはなくなったという報告もあります。
乾癬の食事治療法のひとつとして、意識的にグルテンフリーを取り入れてみて、ご自身の症状の傾向を見るというのも改善へのひとつの方法になっていくものと思います。
まとめ
グルテンに含まれる成分には有益な栄養素もあるため、一概に悪性因子とは言えませんが、乾癬患者にとってグルテンはあまり好ましくない成分でもあるでしょう。
アレルギー症状がなかったとしても、小麦製品を食べることをやめてみたり、グルテンフリーを意識してみることで症状が改善することもあるので、食事治療法のひとつとして試してみることもおすすめします。
ただ、小麦はかなり多くの食材に使用されていますし、外食などでは避けきれない食材のひとつでしょう。
完全にゼロにするのは難しいかもしれませんが、意識することで摂取量は減らしていけると思うので、食事治療法の一環として少しずつでもグルテンを意識してみてはいかがでしょうか。
乾癬治療方法と完治への道はこちらでまとめていますので、合わせてぜひご参考ください。