乾癬と鱗屑(りんせつ)

乾癬の特徴的な症状のひとつに鱗屑があります。

読み方は「りんせつ」で、読んで字の通り、うろこ状のくずのような症状となります。

鱗屑は皮膚の垢なのですが、皮膚の異常サイクルによって発生してしまうんですね。

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乾癬と鱗屑

乾癬症状が酷くなってくると、赤く盛り上がった皮膚(紅斑)の上に、角質化した皮膚が銀白色のかさぶた状の垢のようになって積もっていきます。

鱗屑は次々に生み出されるので、乾癬患者さんにとって悩みどころのひとつでしょう。

乾癬症状が悪化して酷くなるほど鱗屑の量も増え、見た目的にもあまりよろしいものではないですし、剥がれ落ちた鱗屑が部屋に散乱して衛生的にも好ましくない状態となってしまいます。

鱗屑は角質ですから、ダニなどの餌となってアレルギーの温床や原因ともなってしまうので、その扱いにも注意しなければなりません。

鱗屑の掃除は布団と寝具まで

面倒かもしれませんが、剥がれ落ちる鱗屑を掃除して衛生的な環境を維持することが大切なのは言うまでもないと思います。

床やフローリングは掃除機などで掃除できるとしても、掃除の機会が少ない布団などの寝具は気をつけてください。

現在は、性能のいい布団クリーナーなどもありますので、寝具は特にこまめに掃除するのをおすすめします。

ダニはアレルギーの原因ともなり乾癬悪化の要因ともなってしまいますから、疾患の無い人以上にダニへの対処をしていきましょう。

布団クリーナーは定番ですが、レイコップの性能がいいですね。寝具掃除におすすめです。

掃除だけではなく、こまめな換気や空気清浄機の使用もいいでしょう。乾癬悪化を防ぐには清潔な環境というのも大切です。

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鱗屑を剥がすと

鱗屑はフケなどと思われ、衛生的な見た目ではないことから剥がしてしまいたい時もあるでしょう。

また、かゆくなった患部を掻きむしってしまうことで剥がしてしまうこともあると思います。

しかし、鱗屑を無理矢理剥がしてしまうと、アウスピッツ現象と呼ばれる点状の出血が現れてしまいます。無理に鱗屑を剥がすことは避けてください。

また、新たな傷ができてしまうと、ケネブル現象が起きて乾癬症状の悪化となってしまいます。

無意識に掻いてしまうこともできるだけ避けた方がいいので、かゆみには個人差がありますが、強いかゆみがある場合は軟膏などで対策をしたほうがいいでしょう。

鱗屑の原因と治療

鱗屑の原因としては皮膚の異常サイクルによって起きる角質化です。

暫定的な対処としては塗り薬として外用ステロイドが効果的ですが、ステロイドは副作用も強く、表面的な処置となるだけで根本的な治療とはならずおすすめできません。

原因も治療も乾癬の根本的な部分となるので、鱗屑を抑えるには乾癬症状自体を改善するということに目を向けた方がいいでしょう。

そのためには、体質を改善するということが重要になってくるので、長期的な目線で考えることが重要です。

鱗屑の原因は皮膚ではなく、免疫などの異常から来ると考えて治療していきましょう。

発生した鱗屑の対処としては保湿も重要となってくるのでこちらもご参考ください。

まとめ

乾癬においての悩ましい症状のひとつが鱗屑です。

紅斑に銀白色の角質がかさぶたのように積もるので、見た目的に好ましくはありませんが、無理にはがすのは症状の悪化を招くので避けましょう。

対処としては皮膚だけではなく、体質や免疫の異常を改善することが重要なので、乾癬そのものを治療するということが大切になってきます。

短期的には外用薬で対処し、長期的には生活習慣の改善を視野に治療していくのがおすすめです。

乾癬治療方法と完治への道はこちらでまとめていますので、合わせてぜひご参考ください。

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